9月13日(土) ディック・ブルーナ・ハウス
2008年 11月 16日
現在16:08。
目指すディック・ブルーナ・ハウスは、ドム広場から伸びるこのLange Nieuwstraatをひたすらまっすぐ行った突き当たりにあるセントラル・ミュージアムのお向かい(分館)です。「歩き方」の地図を見た感じでは、ドム広場から700mくらい。徒歩でも10分足らずで着きそうです。
このLange Nieuwstraat沿いも、古い民家のOpen Monumentendagや、カタライネ教会博物館や大学博物館が並んでいて、時間があれば立ち寄ってみたかった場所がいっぱい。くううう~。
Lange Nieuwstraatの突き当たりを右に曲がると、すぐ左にセントラル・ミュージアム(Centraal Museum)、そして右の並びにその分館であるディック・ブルーナ・ハウス(Dick Bruna Huis)がありました。
ディック・ブルーナ・ハウスの玄関ドアには「入場券はセントラル・ミュージアムの窓口でお求めください」との案内があったので、急いでお向かいのセントラル・ミュージアムへ。
現在16:18。17:00で閉館なので、大急ぎです。
セントラル・ミュージアムの窓口で「ディック・ブルーナ・ハウスを見学したいのですが」と言うと、係の方も慣れたもので、流暢な英語で「チケットは8.00ユーロです。ミュージアム・カードは持っていますか?」。
入場料は、セントラル・ミュージアムとの共通で8.00ユーロ。オランダの美術館博物館の入場料はどこもだいたい7~10ユーロと、決して安くありません。
ところが、ミュージアム・カード(Museumkaart;ムゼウムカールト)という1年間有効のパスを買うと、加盟している美術館博物館が無料(一部割引のみ)になります。オランダの有名どころの美術館はほぼ加盟しているので、かなりお得です。
このカードが使えるシーボルトハウスやライデン大学附属植物園(ライデン)、国立博物館(アムステルダム)、マウリッツハイス美術館(デン・ハーグ)にも行く予定なので、ギリギリ元は取れるでしょう。
「ミュージアム・カードを作りたいです。他の美術館にも行きたいので」と言うと、すぐに書類を用意して、カードを作ってくれました。書類には氏名と住所、生年月日を記入。25歳以上と未満とで、料金が異なるのです。
料金は39.95ユーロ(25歳以上、カード発行手数料4.95ユーロを含む)。ちなみにこの美術館ではクレジットカードでの支払いが可能でした。
【参考】Museumkaartの公式サイト(オランダ語のみ)
ミュージアム・カードでフリーパスになるのではなく、チケット売り場で「ミュージアム・カード利用で0.00ユーロ」のチケットを発券してもらいます。
くあ~っ、かわいいチケットだー!
ユトレヒトのセントラル・ミュージアムは、本館の他にディック・ブルーナ・ハウスと、世界遺産になっているリートフェルト設計の「シュレーダー邸」(シュローダー邸とも)との共通券です。現代アート好きには素敵な組み合わせですね。
急いでまた戻って、16:25にディック・ブルーナ・ハウスに入場。閉館間際だからか、私の他にはオランダ人の年配の方が1組いただけ。
館内は、フラッシュ無しでの撮影OKでした。
※以下の画像はあえて解像度を落としています。
エントランスでは、黄金のミッフィーがお出迎え。
台座の「C」はCentraal MuseumのCです。
エントランスから展示室への通路。
解説文は、蘭・英・日の3種類。隣接する仏独をさしおいて「日本語」が併記されているあたり、いかにここを訪れる日本人が多いかを示していますね。
ブルーナの絵本の朗読が聞けるという、オーディオルーム。
壁一面の絵本!
置いてあるイスがまた、かわいいんだなあ。そのままミッフィーなどのブルーナ・キャラの顔になっているじゃありませんか。ミッフィー型のイスに垂れている耳が、かわいいなあ。
0階(1階)の展示室は、ディック・ブルーナの生い立ちを紹介した展示室と、子供が遊べるプレイルーム型の部屋から成っています。
ミッフィーの下絵と、絵の具。
ブルーナの頭像や、子供時代から現在までの写真パネルが展示されていました。
壁には世界各国の言語で「ようこそわが家へ、ミッフィー」という文が書いてあります。
ちなみに、オランダでは彼女の名前はnijntje(ナインチェ)。オランダ語のウサギという単語の語尾から取っているそうで、まさに「うさこちゃん」です。日本でも昔の翻訳では「うさこちゃん」だったのですが、いつの間にか英語圏での名前「ミッフィー」に変わってしまいましたね。この壁に書かれた各国語を見ても、オランダ語以外は全部miffy系のようでした。
ミッフィーのおうち、ということのようです。小さいけど、子供なら入れます(大人でも屈めば入れます)。子供はこういうの、大喜びでしょうね。
ミッフィーのおうちの内部。家具も一通りセッティングされています。
上の階が本格的な作品展示室になっていました。展示室自体はそれほど広くないので、30分もあれば余裕で見学できる分量です。
ブルーナは、実家が経営していた出版社の出版物の装丁を長らく手がけていました。これはそのうち、単行本「メグレ警部シリーズ」の装丁。
出版社のペーパーバック・シリーズのマスコットキャラ「ブラック・ベア」のシリーズ。
各種イベントのポスターも手がけていました。右下の芸術祭のポスターは「'57」とありますが、センス的にはそんな50年も前のものという感じがしません。今でも通用するデザインです。
故郷であり今もアトリエを構えている地元ユトレヒトのためのポスターも。帽子の形がドム塔を模しているのが、かわいい。
イラストの原画(線画)も壁一面に展示されていました。間近で見ることができて、点(ドット)をつなぎ合わせて描線する彼の技法がよくわかります。
上階の展示室から、下のプレイルームを俯瞰したところ。
いったん下の階まで降りて、別の階段を上がると、ワークショップ用のアトリエがありました。
アトリエは16:00まで(だったかな?)。
外の壁にくっついている毛むくじゃらのオブジェは、ブルーナとは違う、オランダの現代美術家の作品でした。
うわ、かわいい!
子供達が取り組んだミッフィーの塗り絵が掲示されています。子供には楽しい美術館だなあ。
アトリエの外(廊下)には、オランダの現代美術家クライン・デ・コーニンク(1963-)の作品「Beeld voor Centraal Museum」(1999)が展示されていました。
いかにも現代アート。これもダッチ・デザインって言うのでしょうか。現代アートはよくわからないけれど、これは色と良い形と良い、なんとなくポップで気分が明るくなる感じです。
ディック・ブルーナ・ハウス自体はこぢんまりとしていて、30分もあれば余裕で見られます。
実を言えば、以前、長崎県美術館で見た「ミッフィーと美術館へいこう」展(数年がかりで日本中を巡回)で展示されていた分量と同じか、物によってはやや少ないか?という印象でした。ただ、原画の展示は、日本での展覧会より圧倒的に多かったです。
完成作品の展示はよく見ますが、原画が多いのは、やはりお膝元の強みですね。
すでに日本でブルーナの作品を概観していたので、今回、駆け足の見学でもよく理解することができたのですが、そうでなかったら、絵本以外の仕事については、もっと詳しい解説キャプションがあったほうが助かったかも知れません。
残り10分で、ミュージアムショップで大急ぎでお買い物。(クレカ使用可)
レジにちゃんと「タックス・リファンドできます」の案内があるあたり、さすがというか、何というか。
普通、美術館の売店ではタックス・リファンドの手続きはできないところの方が多いのですが、この売店はそれだけ需要があると言うことでしょう。なにしろ、高価なロイヤル・デルフト(デルフト焼)のミッフィーグッズも置いているくらいですから。
外に出ると、ちょうど17:00。
セントラル・ミュージアム本館(画像左側の建物)の門は閉められていました。
目指すディック・ブルーナ・ハウスは、ドム広場から伸びるこのLange Nieuwstraatをひたすらまっすぐ行った突き当たりにあるセントラル・ミュージアムのお向かい(分館)です。「歩き方」の地図を見た感じでは、ドム広場から700mくらい。徒歩でも10分足らずで着きそうです。
このLange Nieuwstraat沿いも、古い民家のOpen Monumentendagや、カタライネ教会博物館や大学博物館が並んでいて、時間があれば立ち寄ってみたかった場所がいっぱい。くううう~。
Lange Nieuwstraatの突き当たりを右に曲がると、すぐ左にセントラル・ミュージアム(Centraal Museum)、そして右の並びにその分館であるディック・ブルーナ・ハウス(Dick Bruna Huis)がありました。
ディック・ブルーナ・ハウスの玄関ドアには「入場券はセントラル・ミュージアムの窓口でお求めください」との案内があったので、急いでお向かいのセントラル・ミュージアムへ。
現在16:18。17:00で閉館なので、大急ぎです。
セントラル・ミュージアムの窓口で「ディック・ブルーナ・ハウスを見学したいのですが」と言うと、係の方も慣れたもので、流暢な英語で「チケットは8.00ユーロです。ミュージアム・カードは持っていますか?」。
入場料は、セントラル・ミュージアムとの共通で8.00ユーロ。オランダの美術館博物館の入場料はどこもだいたい7~10ユーロと、決して安くありません。
ところが、ミュージアム・カード(Museumkaart;ムゼウムカールト)という1年間有効のパスを買うと、加盟している美術館博物館が無料(一部割引のみ)になります。オランダの有名どころの美術館はほぼ加盟しているので、かなりお得です。
このカードが使えるシーボルトハウスやライデン大学附属植物園(ライデン)、国立博物館(アムステルダム)、マウリッツハイス美術館(デン・ハーグ)にも行く予定なので、ギリギリ元は取れるでしょう。
「ミュージアム・カードを作りたいです。他の美術館にも行きたいので」と言うと、すぐに書類を用意して、カードを作ってくれました。書類には氏名と住所、生年月日を記入。25歳以上と未満とで、料金が異なるのです。
料金は39.95ユーロ(25歳以上、カード発行手数料4.95ユーロを含む)。ちなみにこの美術館ではクレジットカードでの支払いが可能でした。
【参考】Museumkaartの公式サイト(オランダ語のみ)
ミュージアム・カードでフリーパスになるのではなく、チケット売り場で「ミュージアム・カード利用で0.00ユーロ」のチケットを発券してもらいます。
くあ~っ、かわいいチケットだー!
ユトレヒトのセントラル・ミュージアムは、本館の他にディック・ブルーナ・ハウスと、世界遺産になっているリートフェルト設計の「シュレーダー邸」(シュローダー邸とも)との共通券です。現代アート好きには素敵な組み合わせですね。
急いでまた戻って、16:25にディック・ブルーナ・ハウスに入場。閉館間際だからか、私の他にはオランダ人の年配の方が1組いただけ。
館内は、フラッシュ無しでの撮影OKでした。
※以下の画像はあえて解像度を落としています。
エントランスでは、黄金のミッフィーがお出迎え。
台座の「C」はCentraal MuseumのCです。
エントランスから展示室への通路。
解説文は、蘭・英・日の3種類。隣接する仏独をさしおいて「日本語」が併記されているあたり、いかにここを訪れる日本人が多いかを示していますね。
ブルーナの絵本の朗読が聞けるという、オーディオルーム。
壁一面の絵本!
置いてあるイスがまた、かわいいんだなあ。そのままミッフィーなどのブルーナ・キャラの顔になっているじゃありませんか。ミッフィー型のイスに垂れている耳が、かわいいなあ。
0階(1階)の展示室は、ディック・ブルーナの生い立ちを紹介した展示室と、子供が遊べるプレイルーム型の部屋から成っています。
ミッフィーの下絵と、絵の具。
ブルーナの頭像や、子供時代から現在までの写真パネルが展示されていました。
壁には世界各国の言語で「ようこそわが家へ、ミッフィー」という文が書いてあります。
ちなみに、オランダでは彼女の名前はnijntje(ナインチェ)。オランダ語のウサギという単語の語尾から取っているそうで、まさに「うさこちゃん」です。日本でも昔の翻訳では「うさこちゃん」だったのですが、いつの間にか英語圏での名前「ミッフィー」に変わってしまいましたね。この壁に書かれた各国語を見ても、オランダ語以外は全部miffy系のようでした。
ミッフィーのおうち、ということのようです。小さいけど、子供なら入れます(大人でも屈めば入れます)。子供はこういうの、大喜びでしょうね。
ミッフィーのおうちの内部。家具も一通りセッティングされています。
上の階が本格的な作品展示室になっていました。展示室自体はそれほど広くないので、30分もあれば余裕で見学できる分量です。
ブルーナは、実家が経営していた出版社の出版物の装丁を長らく手がけていました。これはそのうち、単行本「メグレ警部シリーズ」の装丁。
出版社のペーパーバック・シリーズのマスコットキャラ「ブラック・ベア」のシリーズ。
各種イベントのポスターも手がけていました。右下の芸術祭のポスターは「'57」とありますが、センス的にはそんな50年も前のものという感じがしません。今でも通用するデザインです。
故郷であり今もアトリエを構えている地元ユトレヒトのためのポスターも。帽子の形がドム塔を模しているのが、かわいい。
イラストの原画(線画)も壁一面に展示されていました。間近で見ることができて、点(ドット)をつなぎ合わせて描線する彼の技法がよくわかります。
上階の展示室から、下のプレイルームを俯瞰したところ。
いったん下の階まで降りて、別の階段を上がると、ワークショップ用のアトリエがありました。
アトリエは16:00まで(だったかな?)。
外の壁にくっついている毛むくじゃらのオブジェは、ブルーナとは違う、オランダの現代美術家の作品でした。
うわ、かわいい!
子供達が取り組んだミッフィーの塗り絵が掲示されています。子供には楽しい美術館だなあ。
アトリエの外(廊下)には、オランダの現代美術家クライン・デ・コーニンク(1963-)の作品「Beeld voor Centraal Museum」(1999)が展示されていました。
いかにも現代アート。これもダッチ・デザインって言うのでしょうか。現代アートはよくわからないけれど、これは色と良い形と良い、なんとなくポップで気分が明るくなる感じです。
ディック・ブルーナ・ハウス自体はこぢんまりとしていて、30分もあれば余裕で見られます。
実を言えば、以前、長崎県美術館で見た「ミッフィーと美術館へいこう」展(数年がかりで日本中を巡回)で展示されていた分量と同じか、物によってはやや少ないか?という印象でした。ただ、原画の展示は、日本での展覧会より圧倒的に多かったです。
完成作品の展示はよく見ますが、原画が多いのは、やはりお膝元の強みですね。
すでに日本でブルーナの作品を概観していたので、今回、駆け足の見学でもよく理解することができたのですが、そうでなかったら、絵本以外の仕事については、もっと詳しい解説キャプションがあったほうが助かったかも知れません。
残り10分で、ミュージアムショップで大急ぎでお買い物。(クレカ使用可)
レジにちゃんと「タックス・リファンドできます」の案内があるあたり、さすがというか、何というか。
普通、美術館の売店ではタックス・リファンドの手続きはできないところの方が多いのですが、この売店はそれだけ需要があると言うことでしょう。なにしろ、高価なロイヤル・デルフト(デルフト焼)のミッフィーグッズも置いているくらいですから。
外に出ると、ちょうど17:00。
セントラル・ミュージアム本館(画像左側の建物)の門は閉められていました。
by ak2008nl
| 2008-11-16 08:08
| 9月13日(土)ライデン・4 他
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